悪ノ人生‐ミチ− 第二話 Friends Of Green Village.


リンアン:ri    灯世

レオン:re    加々美由亜

サリー:sa   じゅら

ルナ:ru    りった


カイン:ka   鳴海純

ハイク:ha   柏木まあさ

ミシェル:mi  朴妃斗

モニカ:mo   MIA


ri01 :  カインは色んな所に行ってるんでしょう?

ka01 :  ええ、この後は、隣の緑の国(グリーンビレッジ)に向かう予定です。

ri02 :  隣の…ねぇ、レオン、私もそろそろ隣の国に挨拶に行かなきゃ、よね?

re01 :  え、えぇ、そうですね…一年程お伺いしてませんから。

ri03 :  それじゃあ、私も行かなきゃいけないわ。ね、サリー?

sa01 :  王女、緑の国(グリーンビレッジ)ってどんな所なんですか?

ri04 :  あら、サリーは行ったことなかったかしら?

sa02 :  ええ。

ka02 :  あ、実は私も行ったことがなくて…ただ、住民が綺麗な緑の髪を持ち、同族を大切にするとても良い国だと聞きました。

ri05 :  そうね、確かに皆、緑の髪を持ってるわ…

ka03 :  でも私は、王女のような綺麗な髪も好きですね(特に他意も無く、純粋に)

ri06 :  え…

ka04 :  ほら、太陽の国と呼ばれるにふさわしい、キラキラした、明るい色ですし(真っすぐな感じで。格好は付けていない)

ri07 :  あ、ありがとう…

re02 :  それでは、隣の国への来訪を告げる文を今すぐ準備致します。

ri08 :  行くのは私とサリーとルナとレオンだけで良いわよ。

re03 :  しかし、王女、親衛隊の者もつけなくては…

ri09 :  隣の国は平和なんだから大丈夫よ。

re04 :  でも…参ったな…

ru01 :  王女、それでは一人だけ、おつけしても良いですか?

ri10 :  …仕方ないわ、ルナが言うなら…一人だけよ?

ru02 :  ええ、すぐに一人、お連れしますわ。

re05 :  ほっ、ルナさん、ありがとう。

ru03 :  ふふ、いつも大変ね、レオン。

sa03 :  王女、私も行って良いのですか?

ri11 :  当然じゃない。サリーは私の大事な友人なんだから。

sa04 :  王女…(感動した様子で)

ri12 :  隣の国に行くのは……久しぶりね。

 

SE01 鳥の鳴き声
SE02 自然の音

 

ha01 :  自然に囲まれて、自然と共に育った緑の国(グリーンビレッジ)…
    民は皆、綺麗で鮮やかな緑色の髪の毛を持ち、その出で立ちはまるで自然に愛されたかのようと言われていた。
    その中でも特に自然に愛された大木の村は、村人全てが美しく、村長の孫娘は特に誰からも愛されるほどと聞く。
    その、大木の村で育った私。
    親を早くに亡くして村の神木のある森の中で育った私は、村から疎遠になっている。
    何故なら……私の髪は白いから。
    私はいつでもどこでも仲間外れ。

 

M01 OPENING

 

ha02 :  悪ノ人生(ミチ)第二話、
mi01 :  Friends Of Green Village.

 

SE03 自然の音
SE04 ハイクの足音

 

ha03 :  ……誰?

ha04 :  一人でひっそりと住んでいる小屋の近く。村の神木の根元で、倒れていた…綺麗な緑色の髪の子。

ha05 :  死、んでる、の?

mi02 :  ん、っ…

ha06 :  っ、あ、えっと、ど、どうしよ、どうすれば…どうして…っ!(焦った様子で)
        え、えっと、と、とりあえず、落ち着いて、落ち着いて…こ、小屋に運ばなきゃっ!

 

SE05 扉を開ける音
SE06 ベッドの軋む音

 

ha07 :  凄い、熱…今日は天気が良いから、熱射病かしら?
        とにかくお水で、タオル濡らしてっ、えっと、えっと、こういう時、どうすれば良いんだったかしら…(あたふた、と困惑した様子で)

 

SE07 タオルを水で濡らしてしぼり、額に置く
SE08 足音
SE09 キッチンでご飯を作る音

 

ha08 :  村の子、かな…起きたら、どうしよう…また、髪のこと、何か言われたら…
        …こわい…

 

SE10 鍋のグツグツ、という音

 

mi03 :  ん……あ、れ…ここ、は…


ha09 :  っ(起きたことに気付いて、少しおびえた感じで声にならない声を上げた様子)

mi04 :  私は、…(寝起きで少しぼーっとした頭を少しずつ回転させている様子)

ha10 :  た、倒れてたの(遠慮がちに、小さな声でびくびくとした感じで)

mi05 :  …貴女は?

ha11 :  し、神木の前で、倒れて、た、から、私の家まで、連れてきて…その、えっと…

mi06 :  …貴女が助けてくれたの?(やっと状況を少しずつ理解して、声色もいつもの調子に戻りつつ)

ha12 :  ん、(こくん、と頷いた様子で)

mi07 :  そう…ねぇ、そんな柱の陰に隠れてないで、こっちに来てくれないかな?
        私、ちゃんとお礼を言いたい。

ha14 :  ダメ!

mi08 :  え、どうして…

ha15 :  だって、私を見たらきっと…きっと…

 

SE11 ベッドから降りて近付く足音

 

mi09 :  きっと、何?(柱の陰にひょこり、と顔を出す)

ha16 :  わぁっ!

 

SE12 ガタガタ、という音。

 

mi10 :  あ、ご、ごめん!そんなに驚かせるつもりはなかったんだけど…

ha17 :  こ、こっちこそ、ごめんなさ、い…

mi11 :  え、えっと…

 

SE13 やかんと鍋が噴きだす音

 

ha18 :  わ、きゃー!!たい、大変!

 

SE14 慌てて走る足音

 

ha19 :  あつっ!

mi12 :  ちょっと、ミトンどこ?

ha20 :  あ、えっと、た、たしか、この辺に…っ

mi13 :  あったわ!ちょっとどいて!

 

SE15 鍋をテーブルに置く音

 

mi14 :  ふぅ…

ha21 :  ご、ごめんなさい…

mi15 :  そんなことより、怪我は?火傷とかしてない?

ha22 :  え、…うん。

mi16 :  良かったぁ…あ、そうだ!まだ自己紹介してなかったわね。
        私はミシェル=ファーストって言います!気軽にミシェルって呼んでね!
        私、おじいちゃんの具合が悪くて、村を護る神木様にお願いしにきたの。
        だけど、途中でなんか意識が遠のいちゃって…助けてくれて本当にありがとう!

ha23 :  あ、う、は、はい…(ミシェルの元気の良さに圧倒されながら必死で頷く)

mi17 :  で、貴女は?お名前、聞かせてくれない?

ha24 :  ハイク、…ウィーカー…

mi18 :  ハイク?ハイクね!宜しく!

ha25 :  宜しく、って…本当に身体、もう、大丈夫なの?ちゃんと休んだ方が…

mi19 :  だいじょーぶ、だいじょーぶっ!私、元気だけが取り柄だから!…って、あれ?

ha26 :  きゃっ、ちょっと!

 

SE16 ミシェルが倒れる音

 

mi20 :  えへへ、ごめんね、ハイク。

ha27 :  無理、するから…スープ、作ってるから、食べたら、寝て。

mi21 :  ありがとう。

ha28 :  貴女が倒れたら、おじいさんのこと、ちゃんと神木様にお祈りできない、よ…

mi22 :  うん、そうだね。

 

SE17 食器の音

 

mi23 :  ふー、ごちそーさまでした。美味しかったー。

ha29 :  …そう。それじゃあ、オヤスミ。

mi24 :  あ、ちょっと、ちょっと、ハイク!

ha30 :  な、何…?

mi25 :  ハイクはどこで寝るの?

ha31 :  床。

mi26 :  そんなのダメよ!

ha32 :  でも…

mi27 :  ベッド、半分こにしよう!(名案、とばかりに)

ha33 :  そ、そんなこと…

mi28 :  嫌?

ha34 :  …い、嫌、じゃ、ない、けど…でも、きっと、迷惑、かけるわ…

mi29 :  え、いびき凄いとか、起きたら頭を足の場所が逆になってるとか、寝言で凄いこと言っちゃうとか?

ha35 :  あ、ち、違う!

mi30 :  じゃあ、大丈夫。
        私のおじいちゃん、いびき三軒隣まで聞こえるし、起きたら、寝室じゃなくてキッチンにいるし、
        寝言で昔、浮気した女の人の名前全部言ってるし。まぁ、だからおばあちゃんに見捨てられちゃったんだけど…
        あ、あぁっ!今の無し!今の、私が言ったって内緒よ!

ha36 :  くすくす、(堪え切れず笑ってしまった様子で)

mi31 :  ふふっ、くすくすくす、ハイク、やっと笑った。

ha37 :  え…

mi32 :  だって、ずっと私のこと、警戒してるみたいだったんだもの。

ha38 :  あ、ご、ごめんなさい…

mi33 :  攻めてるんじゃないの!ただ、笑ってくれて、凄く嬉しくて…

ha39 :  ……あの、

mi34 :  うん?

ha40 :  ベッド、…半分こ、にしても、良い、かな…?

mi35 :  うん!(至極嬉しそうに)

 

SE18 ベッドに2人が入る音

 

mi36 :  おやすみ、ハイク。

ha41 :  おやすみ、なさい……

 

M02 SLEEPING

SE19 鳥の鳴き声
SE20 自然の音

 

mi37 :  んー!気持ち良いー!ハイクのお陰でちゃんとおじいちゃんのことお願い出来たし、
        身体も軽いわ。

ha42 :  それは、良かった…

mi38 :  ここは良い所ね、ハイク。

ha43 :  え…

mi39 :  村も自然がいっぱいだと思ってたけど、ここの方が自然に囲まれてる…
        私、気にいっちゃった。ここも…ハイクも。

ha44 :  わたし、も…?

mi40 :  うん。ねぇ、また来ても良い?

ha45 :  また、来て、くれるの…?

mi41 :  ええ!次は私が得意なパンを焼いて持ってくるわ!

ha46 :  パン、焼けるの?

mi42 :  あ、今、意外って思った?

ha47 :  うん。あ…(思わず素直に頷いてしまい、はっと失言に気付いた様子で)

mi43 :  あはは、だよねー。大丈夫、期待通りパン以外はほんっと何も作れないから!
        パンはね…お母さんが小さい頃に教えてくれたの。

ha48 :  …そう、なんだ…

mi44 :  もう、死んじゃったけど…でも、私がお母さんのパンを焼くとね、おじいちゃんが喜ぶのよ。
        お母さんが焼いたみたいだ、って。
        今度、とびっきりのやつ、焼いてくるわね!

ha49 :  …うん。

mi45 :  それじゃあ、ハイク、またね!

 

SE21 ミシェルの足音

 

ha50 :  手を振りながら、元気に走る彼女を羨ましいと思った。
        とっても輝いていた。
        木漏れ日が彼女を愛して、風すらも彼女を愛しているかのようで…
        自然に愛された女の子。
        とても良い子。
        だから、きっと、人気者。私と違って、人気者。
        そんな彼女が私を覚えてるわけがない。
        またね、……それは、サヨナラの間違いじゃないの?
        ……でも、間違ってたのは私で…数日後、彼女は私の目の前に現れたの。
        大きなバスケットにたくさんのパンを詰めて。とても嬉しそうな表情で。

 

mi46 :  ハイク、久しぶり!
        見て、たくさん焼いてきたのよ。

ha51 :  こんなに…

mi47 :  食べて、食べて!

ha52 :  いい、の?

mi48 :  もっちろん!ハイクのために焼いてきたんだもん。

ha53 :  それじゃあ、頂き、ます…(少しもぐもぐとパンを食べた後)おいしい…

mi49 :  でっしょー?お母さんのパンは世界一だもん。

ha54 :  でも、これを焼いたのは、貴女なんだよ、ね?

mi50 :  ええ、そうよ。

ha55 :  それじゃあ、貴女のパンも世界一ね…

mi51 :  え、……へへっ、ありがとう、ハイク(照れくさそうにした様子で)

 

ha56 :  ありがとう、その言葉をたくさん言う子だな、って思った。
        こんな私に…
        パンは本当に美味しかったの。
        私が焼くより何倍も。
        それから彼女は何度も何度も私の所に来た。
        大きなバスケットにパンをたくさんつめて来る日もあったし、
        大きなバスケットにフルーツをたくさんつめて来る日もあった…
        どうして?どうして…私なんかと仲良くしてくれるの?
        私は、白い髪…ずっと一人ぼっちだった…仲間はずれなのに…

 

mi52 :  でね、おじいちゃんったら、って…ハイク、聞いてる?

ha57 :  え…あ、ごめんなさい…

mi53 :  もう、……どうしたの?具合、悪い?

ha58 :  あ、ううん、そうじゃないの…

mi54 :  でも、少し顔色悪いわね…私、ハイクが休みたいのに邪魔してる?

ha59 :  え…

mi55 :  …私、今日は帰るわ。ちゃんと栄養のあるもの食べて、しっかり寝るのよ?
        また、パンを焼いて来るから。

 

ha60 :  また、…本当に、また、来るの?
        それは、嘘なんじゃないの?

 

mi56 :  あ、今度はパイも焼いてくるわね。

ha61 :  …いらない…

mi57 :  え…?

ha62 :  …いらないわ…

mi58 :  ハイク…?

ha63 :  だって、今度はきっと、来ない…こんな自然しかない場所…
        村の人間だって、神木があるのに、気味悪がって近付かないこの森に…今度は、きっと来ないわ…

mi59 :  どうして?ここには自然も神木もハイクもいるのに!

ha64 :  …嘘よ…だって…どうして?
       どうして、私なんかのために来るなんて言えるの?
       こんな仲間はずれの私なんかに!
       ずっとずっと一人ぼっちで、ずっとずっと仲間外れで、ずっとずっと狭い世界で生きてきた私と、
       どうして…どうして…仲良くしてくれるの…?

mi60 :  ハイク…

ha65 :  怖いのよ…怖いの…今日だけなんじゃないかって、次はもう来てくれないってそう思いながら
        毎日毎日貴女を見送るのが怖いの…
        私は、髪が白いから、貴女とは違うから…貴女と同じ世界には住めない…
        だから、コワイ…
        あの、村の人のように、きっと私を憐れんでるんでしょう?私を醜いって思ってるんでしょうっ?!

mi61 :  ハイクっ(ハイクを強く抱きしめる様子で)
        違う…そんなことないわっ!貴女は、誰よりも素敵な人…
        だって、私を助けてくれたし、料理だって、裁縫だって上手じゃない!
        私は本当にハイクが凄いって思うわ。尊敬もするし、羨ましいって思う…
        だって私、不器用なんだもん。

ha66 :  っく、ひっく…(弱弱しくすすり泣く声)

mi62 :  私はこういう性格だから、結構ハッキリしてるから…
        本当に友達になりたいって思ったから遊びに来てるの。
        それにね、ハイク…私達と違うことが何なの?
        緑じゃないことが何なの?
        ハイクはハイクじゃない。私は、ハイクも、ハイクの白い髪も大好きよ。
        だって、ほら、ハイクの心みたいにとっても綺麗…
        …ねぇ、ハイク、お願いがあるんだけど…私とお友達になってくれませんか?

ha67 :  ひっく、ふぇっ、っく、わぁああっ(徐々に大きな泣き声へと変わって行き、最後は堪え切れずに)

 

M03 FRIENDS

 

ha68 :  彼女の…ミシェルの腕の中は、とても温かかった。
        そのぬくもりが、久しぶりすぎて、私の涙は止まらなかった。
        どんなに、どんなに私のことを誰かが蔑んでも、私には、友達がいる。
        友達として必要としてくれるミシェルがいる。
        それだけで、嬉しかった。

 

ha69 :  ミシェル…

mi63 :  わっ!

ha70 :  え、何?

mi64 :  いや、初めて名前、呼んでくれた!って思って…

ha71 :  え、…あ、…そうだっけ…

mi65 :  へへ、嬉しいなぁ…なぁに、ハイク?

ha72 :  あ、あのね……ありがとう(恥ずかしそうに、それでも思い切った感じで)

mi66 :  ハイク……あのね、私、村を出ようと思うの。

ha73 :  え?

mi67 :  元々おじいちゃんには相談してたんだけど、私、街でパン屋さんになりたいって思って。

ha74 :  素敵…

mi68 :  それでね、ハイク…一緒に…一緒にパン屋さん、やらない?
        あ、最初は勿論、どこかで働かないといけないと思うの!資金も必要だし、経験もしなきゃ、って思うし。
        色々大変だとは思うんだけど…私、ハイクと一緒にパン屋さんになりたいの…

ha75 :  ミシェル……私、パン、上手に焼けないわよ?

mi69 :  ハイクは料理が上手だから、きっとすぐに世界で二番目に美味しいパンを焼けるようになるわ!

ha76 :  二番目…?

mi70 :  一番は私だから、譲らない!

ha77 :  くすくす、うん、そうだね。
        それじゃあ、ミシェル、私にパンの焼き方、教えてくれますか?

mi71 :  もっちろん!任せて!

 

ha78 :  神様、これは、神木様が叶えてくださったんですか?
        ここで友達が欲しいって願った私の祈りを聞いてくださったんですか?

 

SE22 店のドアベルの音

 

mi72 :  ありがとうございましたー。

ha79 :  ふぅ…

mi73 :  ハイク、疲れた?大丈夫?

ha80 :  大丈夫よ、ミシェル。楽しいもの。

mo01 :  2人とも、お疲れ様。

mi74 :  あ、モニカさん!

mo02 :  今日はもう店じまいにしましょう。

ha81 :  え、でも、まだ閉店まで1時間ありますよ…?

mo03 :  良いのよ、だって、2人が頑張ってくれてるから、売り上げも順調だし、今日は十分♪

ha82 :  モニカさん…

mo04 :  それに、今日は2人がこのお店に来て、半年の日よ?お祝いしなきゃ。

mi75 :  わぁっ、モニカさん大好きー!

ha83 :  モニカさん、ありがとう、ございます…

mo05 :  ふふ、さ、そうと決まればパーティーの準備をしましょう。
        そうだ、晩御飯のパンは2人が焼いたのを食べたいわ。

ha84 :  え、良いんですか?

mo06 :  もちろん。焼いてくれる?

mi76 :  任せてくださいっ!

ha85 :  世界一のパンを焼きます!

mo07 :  楽しみにしてるわ。

ha86 :  ねぇ、ミシェル…

mi77 :  なぁに、ハイク?

ha87 :  世界一のパン屋さんに…一緒に…なろうね…

mi78 :  もちろんよ。一緒に、ね?

 

ha88 :  夢なら醒めないで、なんて決まり文句、言いたくないけど…本当に、夢なら醒めないで。
        私は、やっと、生きる意味を見つけられたんだから…
        ここなら、色んな国の人がいるこの、黄金国(ゴールデンランド)と緑の国(グリーンビレッジ)の
        境界線のこの街なら…私は私でいられる。
        私は私だって誇れる。
        白い髪をもう、気にしなくて良いの。

 

mi79 :  ハイク、パーティーのためにたっくさんパンを焼きましょう!

ha89 :  ミシェル、そんなに焼いても食べられないよ?

mi80 :  大丈夫、モニカさんが全部食べてくれるから!

mo08 :  ちょっと、ミシェル、私を太らせる気?

ha90 :  ……もう遅いかと…

mo09 :  何か言った?ハイク?

ha91 :  え、あ、ごめんなさい!

mi81 :  あはは、大丈夫、モニカさん!食べても太らないパンを焼くから!

mo10 :  全く…本当にこの子たちは…突拍子も無いんだから…

mi82 :  ハイク、どっちが美味しいパンを焼けるか競争よ!

 


M04 ENDING